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スタッフブログ2014年06月19日
皆さんこんにちは。小名浜ときわ苑言語聴覚士の板東弓子です。
今回は「物忘れ」と「認知症」の違いについてお話したいと思います。
以前は「痴呆」「痴呆症」と呼ばれていましたが、いつから「認知症」と呼ばれるようになったか
ご存知でしょうか?
実は2004年12月に厚生労働省が「痴呆」に変わる呼称として「認知症」が最適とする報告を
取りまとめました。こうして「認知症」という呼び方になったようです。
この認知症ですが「最近物忘れが多いから認知症かしら?」
と心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが実は「物忘れ」と「認知症」は似て異なるものです。
物忘れは「最近物忘れが多いのよ」と物忘れを覚えています。
認知症は「物忘れなんかしてない!」と物忘れしていること自体を忘れています。
例えば・・・「財布がない!」を物忘れと認知症で比べてみると、
物忘れ:財布を鞄からどこかに片づけたことは覚えているが、「どこにしまったか」が思い出せず
    あちこち探しまわる。
認知症:鞄にあった財布をタンスに片づけたが、片づけたこと自体を忘れてしまい
    「財布がない!盗まれた」と大騒ぎになる。
と、このように「片づけたことは覚えているが、どこに片づけたかが思い出せない」と
「片づけたこと自体を忘れている」とは「忘れ方」が全く違います。
 
こんな風に「知っているけど思い出せない」のは物忘れで、認知症とは異なるものです。
そうはいっても「認知症かしら?」不安に感じることはあると思います。
小名浜ときわ苑では認知症の方に対して「認知症短期リハビリテーション」を実施していますが
認知症の判断の基準に使用しているのがMini-Mental State Examination(MMSE)という
簡単な検査です。
点数を基準に正常(認知症なし)、認知症の前段階、認知症、と判断していきます。
ただし注意が必要なのはその日の体調や、状態によって点数が変化してきますので
点数が引っかかったから認知症!と決めつける事は出来ません。
もし何か不安がありましたら、かかりつけのお医者様に相談してみてください。
適切なアドバイスをしていただけると思います。