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ウロギネ・女性排尿機能外来

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ごあいさつ

医療法人社団ときわ会 理事長
医師 常盤 傑

1938年に産声を上げた日東病院──
以来、「すべては患者様のために」という揺るぎない信念のもと、
郡山の地域医療の一翼を担い続けてまいりました。

波のようにうねり続けた時代を経て、
ライフイベントや生活様式も大きく変容し、
それと共に一人ひとりの健康や人生に対する価値観も変わりました。

そうした時代の変化と向き合いながら、
私たちが地域の皆様のために何が出来るのか、
そして何をするべきかを、改めて考えました。

「生活に深く関わる排尿障害に特化した、専門的な知見と経験」
「患者様を優しく包み込む、温かな寄り添いのホスピタリティ」
「女性のライフイベントをしっかり支える、理解と共感の空間」

これら、ときわ会グループ全体が培ってきたすべての力を、
今こそ皆様のために最大限にお届けしていきたい。
その想いが、この度の「女性泌尿器科の誕生」に繋がりました。

女性の活動がますます社会の原動力となる時代に向かって、
私たちの新しい歩みが皆様の糧になることを切に願っております。
今後とも一層のご愛顧を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

医師 野村 昌良

みなさんこんにちは。2021年から東北に「日本最高レベルのウロギネ診療を!」ということで福島県に広く医療を提供するときわ会の協力を得て、いわき市の磐城中央病院でウロギネ・女性排尿機能外来を開設しました。開設以来、非常に好評を得ており、多くの患者さんたちから、「このような外来をずっと待っていました!」「快適な生活が取り戻せて、本当に幸せです!」といううれしい声を多くいただいております。

そして今回、福島県の経済、文化の中心である郡山市の日東病院でもウロギネ・女性排尿機能外来を開設できるようになりました。

わたくしは十数年前より千葉県の亀田メディカルセンターにおいて、日本でトップレベルのウロギネ・女性排尿機能分野の診療を行っております。そして現在、千葉と福島という二刀流でウロギネ診療を行っております。さらにわたくしは日本でも非常にめずらしい泌尿器科と婦人科の両科でトレーニングを受けた、いわゆる二刀流のウロギネ専門医でもあります。この両科の経験は、骨盤臓器脱、尿失禁などの排尿のトラブルに対するハイレベル治療に貢献すると自負しております。

是非、骨盤臓器脱、尿もれ、頻尿など『女性のおシモのこと』でお悩みのかたは、郡山のウロギネ女性排尿機能外来へ、お気軽にご相談ください。

ウロギネとは

ウロギネとは英語でUrogynecologyと書き、ウロ(Urology泌尿器科)、ギネ(Gynecology 婦人科)の合わさった造語で、泌尿器科と婦人科の境界領域にある病気を治療する診療科です。すなわちウロギネの病気の窓口となるのがウロギネ外来となります。ウロギネには頻尿、尿もれなど排尿のトラブルも含まれてはいます。しかしながらウロギネというとなんとなく子宮脱や膀胱脱などの骨盤臓器脱の治療をするところ?というイメージする方もおります。それで患者さんにとってよりわかりやすい名前のほうが良いとの考えから、排尿機能という言葉を添えて「ウロギネ・女性排尿機能外来」としました。
なお、女性のみならず男性への診療をおこないますので、お気軽にお越しください。

ウロギネの病気ってどのようなものがあるの?

泌尿器科と婦人科の中間に位置する病気とは具体的には、子宮脱、膀胱脱、直腸瘤などの骨盤臓器脱および尿失禁、頻尿、夜間頻尿などの排尿のトラブル、便失禁や直腸脱などの排便のトラブル、さらに下腹部痛、膣の違和感などもウロギネの分野に含まれます。

このようにウロギネとはおもに「女性のシモの悩み」を診療するところといえます。以前は何となく女性のシモの悩みは産婦人科に受診されていました。ところが、産婦人科では「う??ん、うちではないなあ・・・」とか「泌尿器科にいってみたら・・・」などといわれることも少なくありませんでした。そして泌尿器科を受診しても「これは、婦人科じゃないの・・」などといわれ、どちらの診療科にいくのかわからないという声が多く聞かれました。

そうです、まさに女性のシモの悩みの多くは婦人科と泌尿器科の両方の知識と技術をもったウロギネ外来へ受診すべきなのです。欧米では古くからウロギネの診療部門が設立しており、このような悩みはあまりありませんでした。日本では本格的なウロギネの診療部門がほとんどなく、シモの悩みをかかえる女性が、どこを受診するのかわからないという問題がしばしば聞かれました。だから今こそ、女性のシモの悩みの救世主、ウロギネ外来を是非受診してみてください。今までの悩みが一気に晴れると思います。

ウロギネの病気って多いの?

尿もれや骨盤臓器脱は非常に多くの受診経験のない潜在患者が存在しています。我々の調査でも20歳から60歳までの40,000人以上のインターネットによる調査で、約半数が尿もれを経験していると返答しています。またスウェーデンの疫学調査では出産した女性の44%に骨盤臓器脱を認めること、さらに米国のデータでは女性の9人に1人(約11%)が80歳までに尿もれまたは骨盤臓器脱で治療が必要になることが示されております。しかしながら尿もれや骨盤臓器脱は、現在のところ診療に関する情報が不足しています。

実際これらの病気で悩む患者さんも現在どのような状態なのか?セルフケアが可能な状態なのか?また病院に受診すべきなのか?受診するならどこの医療機関に行くべきか?治療するとしたら、どのような治療が最適か?など様々な悩みを抱えています。実際に受診しようと思っても、やはりどこへ行ったら良いのかわからないとか、受診するのは恥ずかしいとか、歳だから仕方ないとかで受診をためらっている方が非常に多くおられます。

専門医として最も伝えたいことは、尿もれや骨盤臓器脱は適切な対処を行えば、治癒することが可能であったり、完全に治らないとしても生活に困らないレベルにすることが可能な病気であるということです。

なぜ郡山市にウロギネ?

福島のみならず東北地方には骨盤臓器脱や女性の排尿障害の専門治療を行なっている病院はほとんどありませんでした。それで多くの方は治療を諦めて快適でない生活を送っています。以前、我々が行った調査においても、受診まで1年以上要した患者が67%、3年以上を要した患者が31%いました。そして、受診されなかった理由として、「どこの医療期間を受診してよいか分からなかった。」が最も多く、40%以上を占めました。これらの調査結果からもわかるように、骨盤臓器脱や女性の排尿トラブルで悩む患者さんに貢献する最もよい方法は、受診しやすい、専門治療部門を開設することだと考えました。そこで今回福島県いわき市を中心に広く泌尿器科診療を展開しているときわ会の協力を経て、郡山市の日東病院にもウロギネ・女性排尿機能外来を開設することとなりました。

この部門の責任者である野村医師は千葉県の亀田メディカルセンター・ウロギネセンターのセンター長も兼務しており、千葉と福島というウロギネ分野の二刀流ということになります。亀田のウロギネセンターは2007年5月に日本でも最も早くウロギネセンターを開設し、数多くの診療をおこなっています。

我々の治療の特徴

亀田総合病院および日東病院でのウロギネの治療の特徴の第1は『世界的に認められたものをハイクオリティで!』ということになります。骨盤臓器脱の手術、尿失禁の手術、頻尿や下腹部痛の手術は常に進化しつづけています。時に新たな治療がでてきても、広まることもなく消えてしまうこともあります。そういう意味では最先端のものがいつも優れているということではありません。やはり優れたものというのは医学的根拠に基づいていないといけません。ですので、我々のスタンスはウロギネの専門家にとって医学的にも認められた世界標準の治療を、我々の技術で極限まで高めて提供するということです。

ご存知のように日本という国はテクノロジーの国です。車や電化製品などテクノロジーでは世界をリードしている国です。医療においても日本はテクノロジーを駆使して医療レベルを高めるのに長けているといえます。我々の役割は日本が誇る高いテクノロジーを生かして、高いレベルの安全、安心、そして効果を提供することだと考えます。ウロギネの治療および手術は全て保険適応内なので患者さんも安心して治療が受けられます。

第2の特徴は『日本一の症例数』ということだと思います。骨盤臓器脱手術、腹腔鏡による骨盤臓器脱手術、尿失禁手術、頻尿に対する手術などウロギネのほとんどの分野で日本のトップクラスの症例数を誇ります。たかが症例数では・・・といわれる方もいます。しかしながら数はやっぱり力です。数を多くやっているということは多くの経験があるということです。手術はどの人も同じではありません。患者さんによって微妙に異なります。また予測出来ないケースや、通常とは違うケースに出くわすこともあります。そのようなときに、ものをいうのは何と言っても「経験」です。我々はその経験を蓄積できるようにいつも努力しています。だからこそこの分野のトップランナーを走り続けることができるのだと自負しております。

そして第3の特徴は『個々の患者さんにあった最適な治療を!』ということになります。骨盤臓器脱の治療、尿失禁の治療、頻尿の治療などはお薬による治療、矯正下着による治療、リハビリによる治療、そして手術による治療など多岐にわたっています。手術に関しても、メッシュを使用するもの、しないもの、子宮を温存するもの、摘出するもの、腹腔鏡で行うもの、膣から行うものなどさまざまな方法があります。

我々は、『個々の患者さんにあった最適な治療を!』というポリシーから出来るだけ多くの選択肢の中からベストな選択肢を提供出来るように常々努力しております。困っている症状を明確にして、ともにベストの治療を選択し、快適な生活を取り戻しましょう。

さらに詳しく知りたい場合には、野村医師個人のホームページをご参照ください。

診療のご予約

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予約される方は電話にて「ウロギネ外来の予約」とお申し付けください。
TEL:024-932-0164(※診療は予約制です。事前にお電話ください)。

担当医 野村昌良医師
常盤紫野医師