SECTION05
マンモグラフィ検査とは、乳房専用のX線検査です。
乳房を圧迫板という板ではさみ、乳房全体の乳腺や脂肪、血管などを写し出します。
「視触診」や「超音波検査」では見つけにくい早期乳がんの発見に大変有効です。
日本では乳がん罹患率・死亡率ともに年々増加しています。
2016年には乳がんで14,015人が亡くなっています。
現在、11人に1人が生涯のうちに乳がんにかかるとされていて、日本人の女性が最もかかりやすい癌です。
乳がんは30代から増加しはじめ、40代後半と60代前半にピークをもちます。
乳がんは小さいうちに見つけると治る可能性の高い病気です。
早期乳がんとは、しこりの大きさが2cm以下を示し、この時点で見つかった場合、90%以上は治ります。
乳がんは男性にも発症します。男性の乳がんは年間の死亡数で女性の乳がんの100分の1以下の稀な癌です。
欧米などでは、検診受診率の向上により早期発見が増え、死亡率は減少しています。その一方、日本の検診受診率は世界の中でも最低レベルに位置し、年々、死亡率は増加傾向にあります。
乳がんは自分で発見できる数少ないがんの一つです。
早期発見の為、月1回の自己触診を習慣付けましょう。
早期発見は乳がんから身を守るための最も有効な方法です。
月経が終わって、一週間以内の乳房の柔らかいときに。
閉経後の方は毎月一回、日を決めて行いましょう。
入浴の際など鏡のあるお部屋で、石鹸やクリームなどで手の滑りをよくして行うと、しこりがわかりやすくなります。
就寝前にあおむけになった時に行うのもよいでしょう。
1.乳房や乳頭に異常が無いか、よく見ましょう。
2.両腕を上げた状態でも同じことを調べましょう。
3.乳房やワキの下を触り、しこりが無いか調べましょう。。
4.乳頭から異常分泌が無いか調べましょう。
初めは、今触っているものが乳腺なのか、それともしこりなのか、判断に迷うことがあるかと思います。
まずは、マンモグラフィ検診を受けて、今現在、異常が無い事を調べましょう。
今の乳房の状態を基準に、変化が無い事を定期的にチェックしていきましょう。
しこりが触れるなどの、症状がある場合にはすぐにご来院ください。
生理前は乳房に張りがでて触診で硬く触れる場合があるため、検査目的に来院される場合は、乳房が柔らかく張りや痛みがない生理後4~7日目頃をお勧めします。
撮影自体は5分程度ですが、検査衣に着替えて撮影過程全てが終了するまで15分。
追加撮影を行った場合は20分程度の時間がかかります。
「乳がん」は早期発見・早期治療が重視される病気ですので、一人で悩まず受診をおすすめします。