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ときわ会の透析治療ときわ会の透析治療

ときわ会グループの透析治療では、最新の医療と装置で、最善の透析環境をご提供できるように努めております。
また医療のみならず生活全般において、患者さまのすべてをサポートできる全人的なケアの提供を目指しております。

ときわ会グループでは、慢性腎不全の治療として、血液透析、腹膜透析、腎移植をいずれも行うことができます。
そのため、現在、血液透析治療を選択されている方も、希望があれば腎移植や腹膜透析を選択することが可能です。
治療法の変更には、常磐病院人工透析センター長 川口洋をはじめとする経験豊富な医師がアドバイスさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

血液透析の治療時間や回数は、症状や採血結果をもとに患者さまの病状や生活スタイルを最大限に考慮し決定しております。
昨今、透析技術は急速に進歩しており、また透析合併症に用いる新規薬剤も多く発表されています。
患者さまのそれぞれの病状に合わせた、至適透析を行うことで、みなさまの生活の質のできうる限りの向上を目指しています。

しかしながら長期間の透析治療を受けながら、より質の高い生活(合併症の少ない)をすごしていただくためには、患者さま自身が適切な食事や生活習慣について知識を持ち、その知識に基づき生活を送っていただくことが重要になります。
患者さまやそのご家族が正しい知識を習得できるように、医師はもちろんのこと看護師や管理栄養士を含めた透析スタッフが、様々な側面からサポートさせていただきます。

透析治療における生命を脅かす合併症として注意しなければいけないのが、心血管系の疾患や悪性腫瘍の発生になります。
これらの病気は早期に発見することで、重症化する前に治療することができます。
そこでときわ会グループでは、最新の画像診断機器(PET- CT、CT、MRI、エコー)や検査機器(体成分分析装置、四肢血圧脈波測定装置)を整備し、長期透析に伴う合併症の早期発見、早期治療を常に心がけております。

みなさまの快適な透析をサポートするために、ときわ会グループでは医療相談員を配置しています。
医療上の問題のみならず日常生活での諸問題に関する御相談を受け付けており、介護や医療費に関する各種福祉サービスのご紹介を適宜いたしております。

ときわ会の透析装置

ときわ会グループでは、2011 年7 月の「常磐病院 人工透析センター」完成以降、全自動透析装置の導入を進めております。
このページでは、全自動透析システムを中心に、ときわ会グループが目指す透析治療についてご紹介します。

全自動透析システム

1.逆濾過透析液による全自動プライミング

ヘモフィルター(血液濾過器)と血液回路をセット後、カプラを接続しボタンを押すだけで逆濾過透析液4Lを使用しての自動プライミングとなります。

2.自動脱血

脱血側と返血側を穿刺し血液回路と接続後、ボタンを押すだけで脱血側、返血側同時に脱血がおこなわれ、回路内に充填されていた透析液をヘモフィルターを介して抜けていきます。一定量脱血すると自動で透析治療が開始します。

3.急速補液

ボタンを押すだけで逆濾過透析液を血液回路内へ補液することができ、急変時の迅速な対応が可能になります。

4.自動返血

透析完了になると、透析コンソールからヘモフィルターそして血液回路内へと逆濾過透析液が自動で送られ、脱血側と返血側の双方へと血液が戻り透析終了となります。スタッフは、最後に抜針するだけとなります。

以上のシステムにより、スタッフが行う手技や操作を標準化することが容易となり、医療事故、接触感染、ヒューマンエラーなどさまざまな危険を回避することが可能となります。
また、業務の効率化も図れ、十分に患者さんのケア時間を確保することができるようになります。

透析液の清浄化

逆濾過透析液は、直接体内に入るため清浄化された透析液が求められます。
ときわ会全施設において、生菌、エンドトキシン検査を毎月実施しており超純水透析液の水質基準を達成しております。
透析液清浄化のために以下の対策を行っています。

  • 過酢酸洗浄を毎日、次亜塩素酸消毒を週3回実施
  • 透析液供給装置および透析装置全台に、エンドトキシン捕捉フィルターを設置

オンラインHDF

オンラインHDFとは、超純水透析液を置換液として使用した血液透析濾過法(HDF)であり、従来のHDFより大量の透析液で置換することが可能となっております。
これにより、通常の血液透析では除去困難な物質を除去することが可能で、骨、関節痛、掻痒感、レストレスレッグ症候群、不眠、食欲不振、腎性貧血などの透析に伴う不快な症状の改善が期待されております。
現在、常磐病院18台、いわき泌尿器科5台のオンラインHDF専用装置が設置されており、積極的におこなっている状況です。

ときわ会グループでは、全自動透析システム、超純水透析液、オンラインHDFの3点を基本に、合併症が起こりにくい透析をめざしております。
生活の質(QOL)を左右するのは合併症の有無といわれております。
透析患者さん全員が、より安楽な生活を送っていただくために、これからも最善の透析医療を提供してまいりますので、今後ともよろしくお願い致します。