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性感染症について

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性感染症とは?

「性感染症(STI : Sexually-transmitted Infections)」とは、「性器クラミジア感染症」「性器ヘルペスウイルス感染症」「尖圭コンジローマ」「梅毒」「淋菌感染症」「HIV/エイズ」など、性的接触を介して感染する可能性がある感染症を指します。性的接触とは、男性のペニスを女性の腟に挿入する所謂「セックス」の他、口による性器への刺激(口腔性交)や、肛門への挿入(肛門性交)なども含まれます。なお「性病」という言葉もありますが、「性病=性感染症」と考えていただいて問題ありません。

性感染症の病原体は、感染している人の精液や膣分泌液、血液、唾液などに含まれています。性的接触の際、それらの体液が粘膜や皮膚、傷口などに付着することで、病原体が相手の体内に侵入し、感染します。なお極稀に、温泉やトイレなど公共の場で病原体が付着し、感染してしまう場合もありますが、性感染症のほとんどは性的接触によるものです。

性感染症は、自然に治ることはほぼありません。症状が一時的に消えても、体内には病原体は残ったままであり、再発やパートナーへの感染リスクなども残ったままとなります。陰部のかゆみ・痛み、水疱がある、尿道から膿が出るなどの症状がある場合は、早めに泌尿器科を受診するようにしてください。

「いわき泌尿器科」では、性感染症の治療をおこなっています。かかりつけの医療機関がないという方は、お早めに「いわき泌尿器科」までお電話ください。

ご予約はこちら
いわき泌尿器科 泌尿器科外来
0246-27-5522

主な性感染症

性器クラミジア感染症

〈症状と特徴〉

男性の場合

  • 小便をした時に軽い痛みがある。
  • 尿道から膿が出てかゆくなる。
  • 症状のある人は半分ほど。
  • 精巣付近が腫れて発熱することがある。
  • 不妊の原因になることもある。

女性の場合

  • ほとんど症状はない。(初期のおりものや軽い下腹部の痛み程度)
  • のどの違和感を起こすことがある。
  • 進行すると不正出血や性交時に痛みがある。
  • 不妊の原因や早期流産になることもある。

〈検査方法〉

  • 尿・尿道や子宮頸部からの分泌物やおりものを調べる(PCR検査など)

〈治療方法〉

  • 抗菌薬で治療を行う。
  • 医療機関を受診して必ずセックスパートナーと一緒に治療する。

性器ヘルペスウイルス感染症

〈症状と特徴〉

男性の場合

  • 性器や肛門に痛みやかゆみを感じる
  • 1~2mmほどの水疱や潰瘍ができる。
  • 足の付け根のリンパ節に腫れや痛みが生じ尿道から分泌物が出ることがある。
  • 初感染時には発熱を伴うこともある。

女性の場合

  • 大陰唇や小陰唇から膣前庭部や会陰部に痛みやかゆみのある水疱や潰瘍ができる。
  • 足の付け根のリンパ節の腫れや痛みが生じ排尿時痛や排尿障害が起きることがある。
  • 初感染時には発熱を伴うこともある。

〈検査方法〉

  • 医師による診察。
  • 水疱の一部をこする検査(顕微鏡での観察・抗原検査・PCR検査)

〈治療方法〉

  • 抗ウイルス薬の服用や塗布また抗炎症薬や鎮痛薬などを使用。
  • 1~2か月おきに再発を繰り返す場合には抗ウイルス薬を継続的に服用することもある。

尖圭コンジローマ

〈症状と特徴〉

男性の場合

  • 亀頭や陰のう、肛門のまわりに白や薄ピンク、茶色のイボができる。
  • イボの数が増え鶏のとさかのようになる。
  • 自覚症状はほとんどない(かゆみや軽い痛みを感じる程度)。

女性の場合

  • 外陰部や膣、肛門のまわりに白や薄ピンク、褐色のイボができる。
  • イボの数が増え鶏のとさかのようになる。
  • 自覚症状はほとんどない(かゆみや軽い痛みを感じる程度)。

〈検査方法〉

  • 医師による診察。

〈治療方法〉

  • 患部に薬を塗布する治療。
  • 外科治療でイボを取り除く方法。

梅毒

〈症状と特徴〉

男性・女性共通

  • 性器や口の中に小豆から指先ほどの大きさの、しこりや痛みの少ないただれができる。
  • 痛みやかゆみのない発疹が、手のひらや足の裏、体中に広がる。
  • 上記の症状が消えても感染力が残っているのが特徴である。
  • 治療をしないまま放置していると数年から数十年の間に心臓や血管、脳などの複数の臓器に病変が生じて、場合によっては死に至ることもある。

〈検査方法〉

  • 医師による診察と血液検査(抗体検査)。

〈治療方法〉

  • ペニシリン系などの抗菌薬を服用または注射にて投与。
  • 医療機関を受診して必ずセックスパートナーと一緒に治療する。

淋菌感染症

〈症状と特徴〉

男性の場合

  • 小便をした時の激しい痛みがある。
  • 尿道からやや黄色い白みがかった膿が出る。
  • 精巣付近が腫れて発熱することがある。

女性の場合

  • おりものの増加、発熱、下腹部痛のほかにのどに違和感を生じる場合があるが症状がないこともある。
  • 進行すると不正出血や性交痛が見られる。
  • 不妊の原因になることもある。

〈検査方法〉

  • 尿・尿道や子宮頸部からの分泌物やおりものを調べる(培養検査・PCR検査 等)

〈治療方法〉

  • 抗菌薬で治療を行う。
  • 医療機関を受診して必ずセックスパートナーと一緒に治療する。

HIV/エイズ

〈症状と特徴〉

男性・女性共通

  • HIVに感染してから2~6週間(急性期)には50~90%の人に何らかの症状が現れる。(発熱・リンパ節の腫れ・のどの痛み・皮疹・筋肉痛・頭痛・下痢等)
  • 無症状のこともある。

〈検査方法〉

  • 血液検査。

〈治療方法〉

  • 抗HIV薬によってウイルスの増殖を抑えてエイズの発症を防ぐ。
  • 医療機関を受診して必ずセックスパートナーと一緒に治療する。

その他、以下の感染症も性的接触によって感染するリスクがあります。

※A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、膣トリコモナス、性器カンジダ、非クラミジア性非淋菌性尿道炎、子宮頸管炎(マイコプラズマ・ジェニタリウム・マイコプラズマ・ウレアプラズマ等)、毛ジラミ、アメーバ赤痢、細菌性赤痢、ジアルジア症(ランブル鞭毛虫症)、性器伝染性軟属腫、軟性下疳、エムポックス など

性感染症の予防方法

陰部のかゆみ・痛み、水疱がある、尿道から膿が出るなどの症状がある場合、性感染症が疑れます。そのような場合には、性行為をおこなわず、治療に専念してください。また、症状が落ち着いたからといって処方された薬を途中でやめてしまうことは避けましょう。先述の通り、性感染症の病原体は、症状がなくても体内に残っている場合があります。処方された薬は、用法用量を守り、正しく服用しましょう。

  • 感染が疑われる時は、治療が終わるまで性行為をしない
  • 性行為をおこなう時は、必ずコンドームを着用する
  • 性行為の相手を限定する(不特定多数の相手と性行為をおこなわない)
  • 互いに清潔な状態で性行為をおこなう

正しい知識を身につけて、安全な性生活をお過ごしください。