嚥下評価入院について
嚥下機能とは、食べ物や飲み物を口から胃へと安全に送り込むための機能であり、この機能が低下すると誤嚥(食べ物が誤って気管に入ること)や摂食障害が生じる可能性があります。こうした問題は、肺炎や栄養不足のリスクを高めるため、早期の評価と適切な対応が重要です。
嚥下機能入院では、専門的な検査を通じて現在の嚥下能力を正確に評価し、最適な食事形態やリハビリ方法を提案します。具体的には、以下のような目的で入院を実施します。
1.嚥下機能の評価
・嚥下内視鏡検査(VE検査)や嚥下造影検査(VF検査)を用いた詳細な評価
・食事中の嚥下状態や誤嚥の有無の確認
2.適切な食事形態の決定
・患者様の嚥下機能に応じた食事形態の提案(刻み食・ミキサー食・とろみ食など)
・食事時の姿勢や食べ方の指導
3.嚥下リハビリテーション
・口腔・咽頭の筋力を向上させるトレーニング
・嚥下体操や発声訓練などのリハビリ指導
4.栄養管理と指導
・適切な栄養摂取方法の提案
・低栄養予防のための食事指導
嚥下機能入院は、2泊3日の短期入院となります。入院中に嚥下機能の精密検査を行い、評価結果をもとに医師・言語聴覚士・管理栄養士が連携して適切な指導を行います。退院後も安心して食事を楽しめるよう、患者様ご本人やご家族に向けたアドバイスを提供いたします。
以下のような症状がある方は、嚥下機能入院の対象となる可能性があります。
☑ 食事中によくむせる
☑ 口の中に食べ物が残りやすい
☑ 飲み込みにくさを感じる
☑ 体重が減少し、栄養状態が気になる
☑ 過去に誤嚥性肺炎を繰り返している
当院では、嚥下機能の低下が疑われる方を対象に、短期間の入院で総合的な評価と指導を行う「嚥下機能入院」を実施しております。
嚥下機能に関するお悩みや不安をお持ちの方は、お気軽に 磐城中央病院「れんけい室」までお問い合わせください。
専門スタッフが対応し、外来受診から入院についての詳しいご案内をさせていただきます。
https://www.tokiwa.or.jp/hospital/iwakichuo/outpatient/referring-physicians.html