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マンモグラフィ検診には認定制度が有る事をご存じですか?



当院では平成24年3月より「マンモグラフィ検診施設画像認定」を取得し、より精度の高いマンモグラフィ撮影の為に日々、画質管理や装置の日常点検を行っております。
当院のマンモグラフィ検査はマンモグラフィ検診精度管理中央委員会認定技師(すべて女性)が撮影させて頂きますので、安心して受診していただけます。
今回はこの認定制度についてお話しさせて頂きます。

乳がん罹患数は年々増加傾向にあり、いまや16人に1人が乳がんに罹るといわれています。40歳代で罹患率はピークに達しますので、40歳になったら最低でも2年に1度のマンモグラフィ検診をおすすめ致します。
乳がんは、早期発見して適切な治療を受ければ、ほぼ完全に治すことができます。
早期発見のためにも、マンモグラフィ検診の導入が進められていますが、ただ単にマンモグラフィを撮影すればよいわけではありません。
マンモグラフィが効果を発揮するには、高い撮影技術と高度な読影力が不可欠です。
すなわち、良い検診を受けるには、撮影技師・読影医師の教育・研修と使用する撮影装置の精度管理が適切に行われている施設である必要があります。
判断材料のひとつとして、厚生省(現厚生労働省)が乳がん検診の精度維持・向上のために認めた委員会『マンモグラフィ検診精度管理中央委員会』の認定制度があります。

『マンモグラフィ検診精度管理中央委員会』とは

略して精中委(せいちゅうい)。日本乳癌検診学会を中心とした関連6学会(日本乳癌検診学会、日本乳癌学会、日本産婦人科学会、日本医学放射線学会、日本放射線技術学会、日本医学物理学会)から推薦された委員より成り立っています。
教育研修委員会では、医師・技師に対して診断精度を一定に保つための教育研修を目的にマンモグラフィ講習会を開催しています。医師にはマンモグラム読影試験のみ、診療放射線技師には読影試験のほかにマンモグラフィの基礎・撮影技術・品質管理・撮影機器についての筆記試験を行い、一定の基準に従って評価を行い、試験成績認定証を発行しています。
また、施設画像評価委員会では、書類審査、画像評価、ガラス線量計による線量評価から、同様に施設評価を行っています。その結果,評価基準に合格した施設には施設画像認定証を発行しています。

認定試験とは

試験はマンモグラフィ検診精度管理中央委員会主催または共催の講習会を受けないと受験出来ません。
試験評価はA,B,C,Dの4段階にランク分けされ、A,Bの人を検診マンモグラフィ読影医師または撮影診療放射線技師・医師と認定します。B以下の人でランクアップ希望者は6ヶ月以上の研修・研鑽を積んだ後、ランクアップ試験を受験することができます。
認定には資格更新制度があり、最低でも5年に1回は、講習および試験を受けることが義務付けられています。

施設画像評価とは

乳房エックス線写真撮影の実施機関は日本医学放射線学会の定める仕様基準を満たした装置を有することが定められています。たとえ撮影装置が仕様基準を満たしていても、その使い方や各種パラメータ,画像表示系によって、思いがけない画質になる可能性があります。そこで、精中委が継続的に画像・線量評価および良い画質を得るためのマンモグラフィ施設・画像・線量評価を行うこととなりました。
この評価は3年間有効で、3年毎に再評価を受ける必要があります。

このように、精中委によって、マンモグラフィ検診の質が保たれているのです。
当院でもこれらの認定を受けております。下記ホームページにて認定医師・技師・施設名が掲載されていますので、こちらもご覧ください。
http://www.mammography.jp/mammo/main.html

私たち診療放射線技師は、日々の業務の中でも、乳房撮影装置精度管理マニュアルにのっとった管理を日常的・定期的に行っています。また、10月はピンクリボン月間になっており、全国的に乳がん検診の啓発を行っている時期でもありましたので、ポスターの掲示や、年に1度の企画として非常勤の女性の先生をお招きし、完全予約制にて日曜日に乳がん検診を受けていただく事も実施いたしました。
この様な活動を通して、できるだけ乳がん検診を身近に感じていただけるよう心掛けております。みなさまどうぞお気軽に、当院マンモグラフィ検診にいらしてください。

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