トレチノイン・ハイドロキノン併用療法によるシミ治療
トレチノイン・ハイドロキノン併用療法とは
トレチノイン(ビタミンA誘導体)とハイドロキノン(美白剤)を組み合わせ、シミや色素沈着を改善する治療法です。2剤の相乗効果により、単独での使用よりも効率的に透明感のある肌へと導きます。
メカニズムとしては、トレチノインが肌のターンオーバーを促進してメラニンを古い角質とともに外へ押し出し、同時にハイドロキノンが新しいメラニンの生成を抑制します。この「排出」と「抑制」を同時に行うことで、根深いシミや肝斑、ニキビ跡などの色素沈着を根本から改善していきます。
トレチノインとは
トレチノインはシミ・しわ・ニキビを改善することができる効果の高い治療薬で、正式にはオールトランスレチノイン酸と呼ばれています。トレチノインは、ビタミンA(レチノール)の誘導体で、ビタミンAの50-100倍の生理活性を有しています。米国ではしわ・ニキビの治療医薬品としてFDAに認可されており、非常に多くの患者さんに皮膚の若返り薬として使用されています。もともと血液中にごく微量流れているものなので、アレルギーを起こすことはありません。この肌再生効果のあるトレチノインと、強力な漂白作用のあるハイドロキノンを組み合わせて治療を進めていきます。
トレチノインの効果
1.皮膚の角質をはがします。
2.表皮の細胞をどんどん分裂・増殖させ、皮膚の再生を促します(ターンオーバー活性)。
(約2週間で表皮が置き換えられます。)
3.皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑えます。
4.コラーゲンの分泌を高め、皮膚の張り・小じわの改善をもたらします。
5.表皮内のヒアルロン酸などの粘液性物質の分泌を高め、皮膚をみずみずしくします。
トレチノイン使用の注意事項
- トレチノインは肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進し、古い角質を剥がすため、皮膚の表面が薄くなり、紫外線による影響を直接受けやすくなります。この状態で紫外線を浴びると、炎症後色素沈着(PIH)を起こしやすく、かえってシミが濃くなったり、増えたりするリスクが高まります。季節や天候を問わず、外出時は必ず日焼け止めを使用してください(2〜3時間ごとに塗り直すとより効果的です)。また、日傘・帽子・マスクなどを使用して、物理的に紫外線を遮断することも非常に効果的です。
- 妊娠中・授乳中・妊活中の方は使用できません。ビタミンA誘導体により、胎児への奇形のリスクを高める可能性があります。トレチノインを使用している間は. 避妊を励行して下さい。(念のため、妊活の1ヵ月前からご使用をお控えください)
- トレチノインは強力な作用のある薬剤のため、使用すると反応性の皮膚炎が起こります。皮膚が赤くなったり、白い角質がぽろぽろと取れてきますが、これは、薬かぶれなどのアレルギー反応ではなく、むしろこうした反応が出ていれば、トレチノインの効果が出ていると考えられます。適度な範囲であればまったく心配ありません。


- トレチノインは肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進し、古い角質を剥がすため、皮膚の表面が薄くなり、紫外線による影響を直接受けやすくなります。この状態で紫外線を浴びると、炎症後色素沈着(PIH)を起こしやすく、かえってシミが濃くなったり、増えたりするリスクが高まります。季節や天候を問わず、外出時は必ず日焼け止めを使用してください(2〜3時間ごとに塗り直すとより効果的です)。また、日傘・帽子・マスクなどを使用して、物理的に紫外線を遮断することも非常に効果的です。
- 妊娠中・授乳中・妊活中の方は使用できません。ビタミンA誘導体により、胎児への奇形のリスクを高める可能性があります。トレチノインを使用している間は. 避妊を励行して下さい。(念のため、妊活の1ヵ月前からご使用をお控えください)
- トレチノインは強力な作用のある薬剤のため、使用すると反応性の皮膚炎が起こります。皮膚が赤くなったり、白い角質がぽろぽろと取れてきますが、これは、薬かぶれなどのアレルギー反応ではなく、むしろこうした反応が出ていれば、トレチノインの効果が出ていると考えられます。適度な範囲であればまったく心配ありません。
- 皮は無理に剥かずに自然に剥がれるのを待ってください。治療を開始して1週間以上経ってもまったく赤くならない場合は、薬の成分が作用していない可能性がありますのでご相談ください。
- 赤みや刺激が強すぎる場合は、トレチノインを一時お休みし、ハイドロキノンのみ続けてください。
痛みが強すぎる、血がにじんでくる、ひどくしみる、赤くなりすぎるなどの症状が出た場合は、両方中止して診察をお受けください。 - トレチノインは一般の薬剤に比べて分解が非常に早いため、必ず冷凍庫にて保管し、3ヵ月以内に使い切ってください。外出時や旅行にはお持ちにならないでください。
ハイドロキノンとは
ハイドロキノンは強力な美白作用を持つことから、「肌の漂白剤」とも言われています。
ハイドロキノンはシミの原因であるメラニン色素の生成を抑える成分です。メラニン色素生成の原因となる「チロシナーゼ」という酵素の活動を抑え、現在あるシミだけでなくメラニン色素が生まれること自体を予防する働きがあります。トレチノインと併用することで、トレチノインがメラニン色素を外に押し出し、ハイドロキノンが新しいメラニン色素の生成を予防します。
ハイドロキノン使用の注意事項
- ハイドロキノンは稀にアレルギー反応(赤み・痒み・刺激など)が起こることがあります。使用する前にハイドロキノンを上腕内側に塗布し、24時間後に赤み・痒みなどがないかどうか確認してください。(パッチテスト)
- ハイドロキノン使用中は、一時的に肌の防御作用が低下する状態になり、紫外線による影響を受けやすくなります。紫外線によってシミがかえって濃くなってしまうことがありますので、紫外線対策を徹底してください。
- ハイドロキノンは一般の薬剤に比べて非常に安定性が悪いため、必ず冷暗所にて保管し、3ヵ月以内に使い切ってください。
使用方法・手順
①洗顔後、ビタミンC誘導体ローション(*)・化粧水を顔全体に塗布し、ある程度感乾燥させます。
②トレチノインを患部からはみ出さないように薄く塗布します。
(小児用綿棒などを利用して少し範囲を少なめに薄く塗布するのがポイントです)
③10-15分経過してトレチノインが皮膚に浸透したら(2-3分で乾きます)、次にハイドロキノンをトレチノインより少し広範囲に白くならない程度に重ね塗りします。この時にトレチノインを塗っていない部分から内側に向けて塗り始めて下さい。トレチノインを塗った部分から外側へ塗り始めるとトレチノインを周囲に広げてしまうことになります。
④15-30分経過したら保湿剤を顔全体に塗布します。
夜のみご使用の方はこれで終了です。
⑤朝も使用する場合は、手順4の後に日焼け止め(SPF30以上)を顔全体に塗布し、普段通りのメイクをしてください。皮膚が炎症を起こしているので、皮膚に優しい紫外線吸収剤不使用の日焼け止めクリーム(**)を使用します。
1日1回、夜のお風呂上りから始めてください。早く効果を出したい場合や、時間に余裕がある場合は、朝と夜のお風呂上りに1日2回塗布します。
少し赤くなってわずかに皮膚がポロポロと剥けるくらいであれば問題ありません。そのまま継続してください。赤みが強い、皮膚の刺激感がある場合は塗布回数を1日2回なら1回へ、1日1回なら2日に1回へ減らします。症状が治まれば元に戻します。
1か月ほどしても効果が見られないときは、1日2回であれば塗布量を増やします。(やや厚めに塗布)1日1回であれば2回にしてください。
(*)必須なものではありませんが、トレチノイン・ハイドロキノンと一緒に使用することにより美白効果が高まるためお勧めいたします。当院でも取り扱っております。
(**)治療中は、紫外線の影響を非常に受けやすい状態になっています。そのため、紫外線のケアが悪いとかえってシミを作ることになりかねません。皮膚に優しい紫外線吸収剤不使用の日焼け止めクリームを使ってください。できればSPF50/PA++++の日焼け止めをお勧めいたします。当院でも取り扱っております。
治療中は皮膚の角質層が剥がれるため、皮膚のバリア機能や水分保持機能がなくなった状態になっています。乳液や保湿剤で十分に保湿を行ってください。
注意事項
-
トレチノインのついた手で他の部分を触らないでください。
トレチノインが付着するとその場所の皮が剥けてしまうことがあります。 - トレチノイン・ハイドロキノン使用後は手をよく洗ってください。
- 患部が痒くなっても、触ったり掻いたりしないでください。
掻いた場所が色素沈着を起こしてしまう可能性があります。 - 目の周囲や傷、かぶれがある部位には使用できません。
目の周りの皮膚は薄くて弱く、また、目に浸透したら危険なため。 - レーザー治療を受ける場合は、2週間前に使用を中止してください。
- トレチノイン・ハイドロキノン療法とケミカルピーリングの同日併用はできません。
トレチノイン・ハイドロキノン療法とケミカルピーリングを併用する場合、前後で1週間〜2週間の休止期間を設けてください。
治療期間について
治療開始1~1.5ヵ月はトレチノイン・ハイドロキノン併用期間です。その後、併用期間と同じ期間をハイドロキノン単独使用期間とします。つまり2~3か月が1クールとなります。トレチノインは長く使い続けると肌に耐性ができてしまい、効果が得られなくなる場合があるため、1クール終了後や十分な効果が出たところで1ヶ月程度の休薬期間を設けてください。効果が不十分な場合は、休薬期間後に2~3クール繰り返す場合もあります。
料金(税込)
| 初診料 | 1,100円(税込) |
|---|---|
| 再診料 | 550円(税込) |
| トレチノインオイルジェル0.05%(5g) | 3,300円(税込) |
| トレチノインオイルジェル0.075%(5g) | 4,400円(税込) |
| トレチノインオイルジェル0.1%(5g) | 5,500円(税込) |
| ハイドロキノン4%クリーム(5g) | 2,200円(税込) |
| 9%ビタミンC誘導体ローション(50ml) | 6,200円(税込) |
| UVプロテクトミルク(30ml) | 3,300円(税込) |


