PET-CT全身がんチェックコース
全身がんのスクリーニングを行い、隠れた
がんを発見する検査です。
PET-CTの導入はいわき市では当院のみです。
※検査は常磐病院で行います。
- PET-CT全身がん
チェックコース料金 - 88,000円(税込)
検査内容
- PET-CT
PET-CTとは
PET/CTは陽電子断層撮影(PET:Positron
Emission Tomography)
とコンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)が一体になった最先端の診断装置です。
CTやMRI検査などでは、主に大きさや形など形態上の異常を検出しますが(形態診断)、PET検査を加えブドウ糖消費の程度を評価することによって病気の性質が判断する事ができます。(機能や代謝診断)
がん細胞は正常な細胞よりも分裂が盛んに行われるため、正常細胞の3〜8倍のブドウ糖を必要とします。そのがん特有の性質を利用しがん細胞が活発にブドウ糖を取り込む性質を利用して画像にする方法です。
PET検査の優れているところ
PET検査では全身を一度に撮影することから、がんを想定外の場所からも拾い上げることができます。そのためがんの病期(病巣の大きさや転移の評価)や再発について、迅速かつ適確に診断することができます。しかも、FDGの集まり程度から、がん細胞の悪性度(増殖の早さや、転移、再発のし易さに関係)についても評価できます。
さらに、はじめのFDGの静脈注射さえ済んでしまえば、その後は検査が終了するまで患者さんへの苦痛や負担はほとんどありません。撮影中、静止していなければならない時間は12分~20分程度です。
- 一度の撮影で全身を撮影
PET検査では一度の撮影でほぼ全身をみることができます。 - 苦痛の少ない検査
薬剤を注射して約1時間安静にした後、カメラの下で30分ほど横になっていただくだけです。 - がんの転移や再発の診断に有用
全身を一度に撮影しますので転移や再発に有効です(撮影部位:頭頂部~大腿部) - 組織の活動状態がわかる
薬剤の集まり具合で組織の活動や、良性・悪性の識別をすることができます。
(※必ずしも全てのがんを発見できるわけではありません。)
PET-CTの注意点
臓器や部位によっては発見しにくいがんもあることをご了承ください。
薬剤(18F-FDG)は尿中へ排出されるため、腎臓や膀胱などのがんも発見しにくい場合があります。
当院では、検査前に必ず排尿して頂き、腹部は時間をおいて2回撮影し見落としが無いように努力しています。
複合検査の重要性と多目的診断の必要性
PETは「がん」の診療にとって画期的な検査法です。しかし、これさえ受ければ完璧というわけではありません。他の検査や画像診断とあわせて初めて、存在部位や広がり、重症度がより明確になります。
また、臓器や部位によっては、PETCTだけでは見つけることができない「がん」があることも、理解しておかなくてはなりません。
当院はこのようなPETの特徴をふまえ、複合検査の重要性と多目的診断の必要性に注視し、つねに高精度の診断に結び付くよう、工夫と努力をしております。
【PET偽陰性になりやすい場合】※ 偽陰性:悪性腫瘍を、正常ないし良性疾患と判断してしまう
高血糖状態(糖尿病)
腫瘍径が1cm以下
肺がんの一部(高分化型腺がん、肺胞上皮がんというタイプ)
泌尿器科系のがん(腎臓がん・尿管がん・膀胱がん・前立腺がん)
食道、胃、大腸、などの表在がん(早期がん)
胃のスキルスがん(硬性がん)
細胞内に薬剤(FDG)を留まりにくくする酵素の存在(原発性肝癌 )
PET-CT検査では1度の撮影でほぼ全身をみることができます。
しかし、決して万能のものでもありません。
つまり、固まりをつくるがんほど見えやすく、薄く広がるがんほど見えにくいのです。
5mm程度でも固まりをつくっていれば見える場合もあり、逆に1cm以上でも薄く広がっているがんの場合は見えにくくなります。
【PET 偽陽性になりやすい場合】※偽陽性:正常ないし良性疾患を、悪性腫瘍と判断してしまう
急性炎症・慢性炎症
膿瘍
結核
サルコイドーシス
慢性甲状腺炎
唾液腺腫瘍
良性骨腫瘍・腸管蠕動亢進
腸炎
人工肛門部位
大腸ポリープ
月経時子宮内膜
排卵期卵巣
授乳中乳線・子宮筋腫
子宮内膜症・良性卵巣腫瘍(チョコレートのう腫・奇形腫)・褐色脂肪(寒冷期)
【検査を受けられない方 / 注意が必要な方】
検査を受けられない方
検査を受ける際に注意が必要な方
※検査後24時間は微量の放射能が体内に残っているため、幼少児や妊産婦との緊密な接触は避けてください。
※トイレの後には手洗いを心がけてください。