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特発性好酸球増多症候群でご加療中の方へ
この研究はまれな疾患である特発性好酸球増加症候群についての調査を行う研究です。ときわ会常磐病院血液内科はこの研究の共同研究機関の一つです。
この研究では、特発性好酸球増加症候群と診断された方について、年齢や性別といった情報から検査結果また、通常診療の範囲で検査に出させて頂く検体の残余分を提供頂き、解析させて頂きます。研究参加の皆様には研究者からこの説明文書を用いた説明を受け、ご同意頂ける場合に同意書に署名をして頂くこと以外に行って頂くことはございません。研究の詳細を以下に記載いたします。特発性好酸球増加症候群の診療向上のため、何卒ご協力お願いいたします。
特発性好酸球増加症候群の診療ガイドライン作成に向けた疫学研究
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
研究機関 東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科
研究責任者 本田晃 血液・腫瘍内科 助教
担当業務 データ収集・匿名化・データ解析
順天堂大学 血液内科 小松則夫 :データ収集、匿名化、試料送付、データ解析
神戸大学 血液内科 片山義雄:データ収集、匿名化、試料送付、データ解析
独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター 齋藤明子:統計解析
以下、研究分担施設として症例の一部を担当する
施設 | 代表医師所属科 | 代表医師 |
---|---|---|
札幌厚生病院 | 血液内科 | 高畑むつみ |
聖隷三方原病院 | 血液内科 | 奈良健司 |
江南厚生病院 | 血液・腫瘍内科 | 河野彰夫 |
川崎医科大学 | 血液内科 | 近藤英生 |
岩手県立胆沢病院 | 血液内科 | 吉田こず恵 |
熊本大学 | 血液膠原病感染症内科 | 徳永賢治 |
東京女子医科大学 | 血液内科 | 吉永健太郎 |
JCHO九州病院 | 内科 | 小川亮介 |
香川大学 | 血液内科 | 今滝修 |
長崎医療センター | 血液内科 | 加藤丈晴 |
徳島大学 | 血液内科 | 中村信元 |
ときわ会常盤病院 | 血液内科 | 森甚一 |
上尾中央総合病院 | 血液内科 | 泉福恭敬 |
東海大学八王子病院 | 血液腫瘍内科 | 横山健次 |
横浜南共済病院 | 血液内科 | 玉井勇人 |
2020年10月19日から2024年3月31日までを予定しております。
当院血液・腫瘍内科で特発性好酸球増多症候群と診断された患者さん。
特発性好酸球増多症候群には診療ガイドラインが必要ですが、現時点では診療の指針となるようなガイドラインはありません。患者さんの臨床データを解析することで、診療に有益なを作成できるのではないかと考えられます。
特発性好酸球増多症候群は血液で慢性的に好酸球が増加し、増加した好酸球の浸潤による様々な臓器障害を特徴としている病気です。慢性的に好酸球が増加する病気のこれまでの研究結果から、チロシンキナーゼという遺伝子の恒常的な活性化を起こす染色体転座(遺伝子の異常の一種)が原因となっている患者さんのグループや、腫瘍性の好酸球増加が証明される慢性好酸球性白血病とよばれる患者さんのグループがいることが分かり、分類されてきております。しかし、上記に当てはまらないような慢性的な好酸球増加症例については特発性好酸球増多症候群として診断されますが、どのような症状や検査データ、治療反応性なのかについては未解明のままです。
本研究は特発性好酸球増多症候群に診断される患者さんの情報を全国的に収集し、解析・分類を行うことで、我が国における診療実態を明らかにすることを目的としています。
まず全国の診療施設に質問票を送り、特発性好酸球増多症候群の診療実態の調査を行います。特発性好酸球増多症候群の診療を行ったことがあると回答が得られた医師から、各施設の倫理委員会の承認を得たのち、解析を行う施設に対して詳細な臨床的な情報を得るための調査票の送付が行われます。調査票の内容は、具体的な患者背景、家族歴、発症日、診断日、症状、浸潤臓器、合併症、血液検査所見、病理所見、染色体検査所見、これまでの治療内容と反応性、生存期間等が含まれます。この調査票の内容に個人を特定できるような内容は含まれません。調査票の送付は郵送もしくはパスワードのかかったファイルを用いて行われます。調査票の結果は統計調査を専門とする研究分担者が関与し、統計学的手法を用いた解析が行われます。
この研究に関わって収集される試料や情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。あなたの人体試料や情報・データ等は、解析する前に氏名・住所・生年月日等の個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにした上で、東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科において、個人情報管理担当者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコン、鍵のかかるロッカー等で厳重に保管します。ただし、必要な場合には、この符号を元の氏名等に戻す操作を行い、結果をあなたにお知らせすることもできます。
この研究のためにご自分(あるいはご家族)のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の問い合わせ先まで2022年3月31日までにご連絡ください。ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせて頂きます。
研究結果は、個人が特定出来ない形式で学会等で発表されます。収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。ご不明な点がありましたら主治医または研究事務局へお尋ねください。
今回の研究に必要な費用について、あなたに負担を求めることはありませんが、通常の診療における自己負担分はご負担いただきます。なお、あなたへの謝金はありません。
この研究は、東京大学医学部倫理委員会並びに当院倫理委員会の承認を受け、病院長の許可を受けて実施するものです。なお、この研究に関する費用は、厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業))から支出されています。
本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。
ご意見、ご質問等がございましたら、お気軽に下記までお寄せください。
2020年10月
ときわ会常磐病院 総務課
〒972-8322 福島県いわき市常磐上湯長谷町上ノ台57番地
TEL:0246-81-5522 FAX:0246-81-5577