常磐病院DMAT活動記録
DMAT(Disaster Medical Assistance Team)は、医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)など5名1組で構成される、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に急行できる機動性を持つ、災害対応に特化した医療チームです。
「常磐病院DMAT」は、近年多発する自然災害から医療の力で人々を救うため2023年7月に組織されました。東日本大震災で多方面から多大なご支援をいただいたことへの恩返しができるよう、チーム一丸、病院一丸となって災害時の医療支援に取り組んで参ります。
12月16日(月)、「常磐病院 救急外来前」にて、「東洋システム株式会社」代表取締役 庄司秀樹 様をお招きし、「DMATカー納車報告会」をおこないました。「東洋システム株式会社」では、社会貢献活動を積極的に実施されており、これまで当院も幾度にもわたり御寄付を賜わりました。その感謝の意を込めまして、今回、報告会開催の運びとなりました。
当日は、温泉神社の佐波古宮司により「交通安全祈願祓」を執り行った後、DMATメンバーによる車両や医療設備の説明会なども実施しました。
なお今後は、クラウドファンディングにてご支援を賜った方々にもお披露目会を開催できればと考えております。
今年の元日に能登半島地震が発生しました。ときわ会常磐病院では、有事の際に迅速な医療支援をおこなうことができるよう、これからもDMATなどによる被災地等への支援活動を積極的におこなってまいります。
2024年11月24日、「湯本第三中学校」にて「常磐方部PTA連絡協議会」「常磐方部小・中学校長会」主催の「心肺蘇生法講習会」がおこなわれ、講師として「常磐病院DMAT」など11名のスタッフが参加しました。
当日は、約60名の保護者の皆さんが出席。講習会前半は、常磐病院DMATによる「能登半島地震での活動報告」をおこない、震災直後の被災地や医療現場の状況および活動内容等を紹介。後半では、心肺蘇生法の実技講習として、「胸骨圧迫(心臓マッサージ)」「人工呼吸」「AEDの使用方法」について、医療現場でのエピソードなどを交えながらレクチャーをおこないました。参加した保護者の皆さんは「何度か心肺蘇生法の講習を受けたことがある」という方も多く、適切・的確な行動で心肺蘇生をおこなう方が多くいらっしゃいました。
今回、「常磐方部PTA連絡協議会」の森会長から「常磐病院」へご寄付を頂戴しました。浄財につきましては、DMATの活動に係る設備の購入費や地域貢献活動のために使用させていただきます。誠にありがとうございました。
なお、本件について「KFB 福島放送」の夕方の情報番組「シェア!」にて放送していただきました。
皆さまに多大な支援をいただきましたクラウドファンディング「いわきを災害から守る!災害拠点病院としてDMATカー始動へご支援を!」プロジェクトに関しまして、ご報告いたします。
2024年11月12日に無事DMATカーが納車され、医療機器等の設備も取付けが完了しました。今後、災害発生時はもとより、災害対策訓練の際にも同車両の機能を活かした活動を実施してまいります。災害発生時の支援のみならず、地域医療サービスの充実化や「心肺蘇生法講習会」などの地域貢献活動の実施など、皆さまからいただいたご支援を様々な形でお返しできるよう努めてまいります。
なお12月には、クラウドファンディングにご支援いただいた皆さまへの「お披露目会」も予定しています。詳細につきましては、常磐病院よりご連絡を差し上げます。
今後ともご支援賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2024年10月5日、「令和6年 東北ブロックDMAT参集訓練」に参加してまいりました。
本年度は山形県で開催され、常磐病院DMATは参集拠点の「山形県立中央病院」へ。その後、山形県庁内のDMAT活動調整本部に配属され、山形県内全域の施設被害状況(倒壊・土砂崩れ・津波・浸水・停電・断水・食料・医療ガス等)の確認に加え、入所者数、スタッフ数、傷病者数、担送・護送が必要な数、陸路でのアクセス可否、搬送手段、搬送先などの確認作業をおこないました。
各エリアにあるDMAT活動拠点から詳細情報を得ながら、行政や保健所、搬送調整を担当しているDMATチーム、自衛隊などと連携をとり、迅速な集団避難ができるよう活動してきました。
今回、初となる活動調整本部での活動となり、災害時の正確な情報共有が大切であることを改めて認識しました。
同じ任務を担当した「岩手県立中央病院」DMATのサポートもおこなうなど、他のチームからも高い評価をいただきました。
2024年10月4日、栃木県宇都宮市で、艤装中のDMATカー視察へ行ってまいりました。
DMATカーの車内に医療機器をどのように配備するかを、実際に医療機器を持ち込みシミュレーションしました。
またDMATカーの装備なども実際に操作することができ、出動に向けての具体的なイメージを持つことができました。
納車は11月中旬を予定しております。また納車後は「納車式」の実施を予定しています。
2024年9月14~15日の2日間にわたっておこなわれた「第1回ツール・ド・ふくしま」。常磐病院DMATは最終日のゴール地点での救護を担当しました。
ロードレースは時速70km以上で走行する競技のため、マラソン大会などよりも危険度が高く、重症者が出やすいスポーツと言われています。今回、幸いにも私たちの救護所には負傷者が来ることがなく、無事大会を終えることができました。今後もこのようなスポーツイベントで、救護活動を支援していきたいと考えております。
なお、DMATは多数傷病者へのトリアージや処置・搬送活動などをおこないます。この度の救護スタッフとしての活動は、物品の準備をはじめ、他のDMATメンバーや消防との連携等、実践に近い訓練となりました。
今後はドクターカー(DMATカー)の導入を予定していますので、救護職員の派遣だけでなく、ドクターカーでの支援も検討していきたいと思います。
2024年9月2日および5日、「DMATカー導入のためのクラウドファンディング」でご寄付いただきました「有限会社 松本配管工事」様、「まつはし内科クリニック」様への返礼として、常磐病院DMATメンバーが「一次救命(BLS)講習」を実施させていただきました。今回、座学と実技の2項目の講習を実施。皆さま、緊張感を持って講義に臨んでいらっしゃいました!
常磐病院の目下の課題である「DMATカーの導入」。車両購入費用に加え、車両に搭載する必要機材、医療機器の購入費用は総額で約3000万円にも上ります。2023年に「東洋システム」様などからご寄付を賜りましたが、当院だけで不足分を負担するのは現実的に難しいと判断し、今回「クラウドファンディング」による寄付を募ることとなりました。
開始当初は、クラウドファンディング自体が初めての取り組みだったため、なかなか思うように進められませんでしたが、web上だけでなく、常磐病院に来院された患者様からもたくさんの応援をいただくことができ、300名を超える方から合計12,337,000円ものご寄付をお預かりすることができました。いわき市内だけでなく、全国から温かいご支援をいただけましたこと、改めて心から御礼申し上げます。
今回、ご寄付を賜った方で、掲載許可をいただけた方のお名前を記載させていただきました。順不同にてご紹介させていただきます。
厚生労働省DMAT事務局からの要請を受け、1月6日早朝、常磐病院DMATメンバー4名が能登半島地震の被災地へ医療支援に向かいました。
出動期間は、1月6日~8日。期間中、特に甚大な被害が出ている能登半島の先端、石川県珠洲市の「珠洲市総合病院」の支援をおこなうため、医師1名、看護師2名、臨床工学技士1名で被災地に入りました。
初日は早朝6時に出発し、珠洲市に到着したのが19時。通行止めを避けながら、半日以上の時間をかけ現場に到着しました。翌日は、医師が「ER、病棟対応」、看護師2名は「急性期病棟の看護師支援業務」。臨床工学技士は、病院災害対策本部のロジスティクス担当としてそれぞれ配置され、「珠洲市総合病院」の医療支援をおこないました。
最終日となる3日目は、前日の寒波による雪の中、自衛隊のヘリコプターによる患者搬送業務の支援を中心に活動をおこない、13時に無事任務が完了しました。
今後も支援要請に即時対応できるよう、改めて準備を整え、災害現場での医療支援に尽力いたします。
2023年11月28日、「東洋システム」様より災害派遣医療支援のための車両購入に係るご寄付を賜りました。当日は、「東洋システム」様本社にて寄付贈呈式が執り行われ、代表取締役の庄司秀樹様から当会会長の常盤峻士へ目録の贈呈が行われました。いただきました浄財は、迅速に活動に必要不可欠な「DMATカー」の購入費に充てさせていただきます。
今後、ときわ会常磐病院は、市内・県内だけでなく、全国で多発する災害に対し迅速に医療支援をおこなえるよう、DMATを中心に活動を進めてまいります。
近年、異常気象の影響などにより「自然災害」が多発しています。
そのような災害や事故などで多数の傷病者が発生した地域で、一人でも多くの方を救うために活動する医療チームが「DMAT(Disaster Medical Assistance Team)」、通称ディーマットです。
常磐病院では、2023年7月に東京で実施された4日間の養成講習を受講。様々な状況を想定し、医療対応のディスカッションや実技訓練、試験などをおこないました。さらに10月には、青森県でおこなわれた大規模訓練にも参加。実際の出動に備え、訓練だけでなく、他施設のDMATチームと情報交換、連携、交流を図るなどチームとしての経験値を積んできました。
常磐病院DMATチームは、有事の際に即時対応できるよう、今後も積極的に技能向上に取り組んで参ります。
またこの場をお借りして、多方面からのご支援に心から感謝申し上げます。誠にありがとうございます。